このシワあっていいシワ？ダメなシワ？美容皮膚科の医師が教えます！

表情のクセが固定化したしわも存在します。しわの原因として肌の乾燥、紫外線、ストレス、喫煙などが挙げられますが、表情のクセも大きな役割を果たしています。笑ったり怒ったりした際にできるしわは、日々の表情のクセが徐々に肌に刻まれ、しわとして定着するものです。若い頃は肌が弾力的で、どんな表情をしてもしわはすぐに戻りますが、年齢を重ねると、肌の弾力に関わるコラーゲンやエラスチンが減少し、表情によるしわが戻りにくくなるため、表情しわは避けられない部分もあるのです。

しかし同じ表情ジワでも、あって「いいシワ」と「悪いシワ」があることはご存知でしょうか。 あっていいシワは、基本的に横ジワ。代表的なのは、笑ったときにできる目元のシワです。 また、額の横ジワは驚いたりして目を見開いたときにできるもの、それは感動や発見があるからできる表情です。 口元のほうれい線も、無表情だとあまり現れませんが、笑うとできる横ジワ（斜めジワ）か表情ジワです（表情だけでなく、たるみの影響あります）。 逆にあって悪いシワは、縦ジワ。怒ったり、しかめっつらをしたときにできるシワ。代表的なものは眉間のシワです。 また、歯をくいしばるような苦悶の表情によってできるあごのシワも、縦のシワです。

「笑ったときだけに現れるしわ」は、魅力的な表情を示すものともいえます。鏡を見ていると、しわを一掃したいと感じることもあるかもしれません。今ではボトックスなどでしわを簡単に取り除くことができますが、しわは感情を伝える「コミュニケーションツール」でもあるため、あまりにもしわを消しすぎると不自然になる可能性があります。まず、消すべきしわと残すべきしわを区別する「しわの仕分け」が必要です。笑顔でできるしわは相手に共感や楽しさを伝える手助けをしてくれるものであり、感情表現が豊かであることを示すものでもあります。人間らしいしわは、親しみやすさを演出するのに貢献し、社会的地位の高い人々の中には、過度な威圧感を与えないために敢えてしわを残す人もいるほどです