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ボトックスって整形なの? 注射と手術の違いを解説

「ボトックスって整形なの?」そんなふうに感じたことがあっても、誰かに相談するほどでもない。けれど、自分の中ではどこか気になっている。そんな微妙なラインにあるのが、ボトックスの立ち位置です。注射で見た目が変わるなら整形なのか?それとも美容医療の一環なのか?本記事では、医学的な定義、世間の捉え方、そして「整形と見なされることへの抵抗感」まで、ボトックスの本当の立ち位置を解説します。

ボトックスは整形に含まれるのか? 整形かどうかを判断するには、まず「整形」「美容医療」「プチ整形」という言葉の意味を正しく理解することが大切です。ここでは、それぞれの違いを明確に整理していきます。

整形とは「外科的な美容手術」を指すのが一般的

   「整形」とは、通常メスを使って身体の一部を切開し、縫合・形成するような外科的手術を指します。目を二重にする手術、鼻の形を整える手術、フェイスリフトなどが代表例です。医療の分野でも「美容外科」や「形成外科」という名称があるように、整形とは基本的に手術を前提とする行為です。このため、注射やレーザーによる施術とは医療上の区分が異なります。


美容医療には手術を伴わない施術も含まれる

   美容医療とは、美容を目的としたすべての医療行為を含む広い概念です。外科手術だけでなく、注射やレーザー治療、スキンケア機器を用いた非侵襲的な施術も含まれます。ボトックス注射もこのカテゴリに該当し、医師による医療行為でありながら、手術を伴わない施術です。つまり、美容医療には「整形手術」も「ボトックス」も含まれており、その中で分類が分かれる構造になっています。


「プチ整形」という曖昧な言葉が混乱の元になっている

   ボトックスが整形に含まれるかどうかが曖昧になる理由の一つが、「プチ整形」という言葉の存在です。これは明確な定義がなく、切開を伴わない軽度な美容施術を指す言葉として広まっています。ボトックスやヒアルロン酸などの注入系施術は、これに含まれることが多く、結果として「整形の一部」として認識されがちです。この言葉の不明確さが、分類の混乱を招いている要因です。

医学的に見た場合のボトックスと整形の関連性
ボトックスは医療機関で行われる処置であるにもかかわらず、整形とは医学的に明確な区別があります。ここでは、その理由を詳しく見ていきましょう。

ボトックスは注射による非外科的な施術

   ボトックス注射は、筋肉の動きを一時的に弱める薬剤を注入する施術で、皮膚を切ったり縫ったりすることはありません。つまり、外科的な手術ではなく、あくまでも「注射による処置」です。施術自体も数分〜十数分で完了し、施術後すぐに日常生活に戻れるケースがほとんどです。このようにボトックスは、医療行為でありながら手術とはまったく異なる、軽微な施術として扱われています。


医療法上は「処置」であり「手術」ではない

   日本の医療法や厚労省のガイドラインにおいて、手術とは通常、切開や縫合、内臓の操作などを伴う侵襲性の高い行為とされています。一方で、ボトックス注射はそうした侵襲的行為を含まないため、分類上は「処置」となります。医療記録や診療報酬の上でも、手術ではなく処置として扱われるため、法的にも「整形手術」には該当しないと解釈されています。


麻酔や入院を伴わず、日常生活にも影響が少ない

   ボトックスは局所麻酔すら不要で、施術後すぐに帰宅できるほど体への負担が少ない施術です。まれに赤みや腫れが出ることはありますが、入院や長期の安静を必要とすることはまずありません。整形手術が術後の腫れやダウンタイム、抜糸といったプロセスを伴うのに対し、ボトックスはより日常生活に近い範囲で受けられる点が、医学的分類の違いにも反映されています。

ボトックスは世間で「プチ整形」と見なされることが多い 医学的には整形ではないとされるボトックスですが、世間の認識は必ずしも一致していません。なぜ「整形っぽい」と思われやすいのか、その背景を紐解いていきます。

見た目の変化が「整形感」を強くする

   ボトックス注射は、シワが目立たなくなる、エラがすっきりするなど、見た目に分かりやすい変化が現れることが多いため、「整形っぽくなった」と感じられることがあります。たとえ外科手術ではなくても、顔の印象が変われば、それだけで「整形では?」という先入観を持たれてしまうこともあるのです。変化の結果だけが印象として残る点が、誤解を招く一因です。


美容整形クリニックで行われる=整形の印象に繋がる

   ボトックスは美容皮膚科だけでなく、美容外科クリニックでも提供されています。こうした「整形を連想させる場所」で施術を受けることで、周囲からは“整形してきたのかな”と思われがちです。施術内容ではなく、「どこで受けたか」という要素によって整形扱いされるケースがあるため、場所のイメージがそのまま誤解を生む構造になっています。


メディアや芸能人の影響で「整形」のイメージが拡大している

   芸能人やインフルエンサーが「プチ整形してきた」と発信する中で、ボトックスやヒアルロン酸注射を整形の一部として紹介するケースが増えています。こうした発信が繰り返されることで、ボトックス=整形というイメージが広まり、一般の人々の認識にも影響を与えているのです。本来は区別されるべき処置も、言葉の使われ方によって混同されやすくなっています。

ヒアルロン酸注入や糸リフトの違い 同じく「プチ整形」と呼ばれやすいボトックス、ヒアルロン酸、糸リフト。それぞれの仕組みや目的を理解することで、ボトックスの特徴がより明確に見えてきます。


  • ヒアルロン酸はボリュームを加える

    ヒアルロン酸注射は、皮膚の下にヒアルロン酸を注入して、へこんだ部分を持ち上げたり、輪郭を整えたりする施術です。たとえばほうれい線を浅くしたり、鼻や顎に高さを出したりと、形状そのものを変えることができます。ボトックスが「筋肉の動きを弱める」のに対し、ヒアルロン酸は「ふくらませる」ことで変化を起こすのが特徴です。見た目のインパクトが大きいため、整形っぽさを感じやすい施術とも言えるでしょう。

  • 糸リフトは皮膚を引き上げる処置

    糸リフトは、皮膚の下に特殊な糸を通してたるんだ部分を物理的に引き上げる施術です。切開を伴わないとはいえ、糸を挿入するための針を使う点や、術後の腫れ・内出血などのダウンタイムが比較的しっかりある点など、ボトックスよりも整形手術に近い要素が含まれています。また、糸が溶けるまで体内に留まるという点でも、可逆性の高さという点でボトックスとは大きく異なります。

  • ボトックスは筋肉の動きを抑えたシワ対策

    一方、ボトックスは皮膚の形状を直接変えるのではなく、表情筋の動きを抑えることでシワを目立たなくさせたり、将来的なシワの予防を目的とした施術です。たとえば眉間や額、目尻などに注射することで、表情によってできるシワができにくくなります。皮膚の下に異物が残るわけでもなく、自然な変化の範囲で改善できるのがボトックスの特徴です。

記事監修

ドクターからメッセージ

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皮膚科医 安藤かおり

まとめ

ボトックスは医学的には整形手術には含まれないものの、見た目の変化や施術場所の影響で「整形っぽい」と見なされやすい側面があります。だからこそ、自分の中で正しい知識を持ち、自分なりの基準で判断することが大切です。他人の価値観ではなく、自分がどう在りたいか。ボトックスを含む美容医療は、そうした自分らしさと向き合う手段のひとつとして、これからもっと自然に選ばれていくかもしれません。

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当医院の紹介記事

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「名医のチョイス」から取材を受け、ヒアルロン酸注入の名医として紹介されました。ヒアルロン酸注入をはじめとする当院が行う美容医療についてわかりやすく解説しております。

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